釧路の日々は代わり映えもせず…

月曜日、一ヶ月ぶりに釧路に帰ってきた。
不在のあいだにかなりの雪が降ったのだろう。
前回、雪を掘って作った通路が消えかかっているので、
改めて家の正面と裏側を除雪し、玄関へのアプローチを確保する。
それよりショックだったのが、
きちんと水道の元栓を落としていたはずなのに
留守のあいだに水道管に僅かに残っていた水が凍結、
浴室のシャワーの付け根の金属が裂けていたことである。
こうなると蛇口部分の全体を交換するしかない。
専門の業者に即日対応してもらえたからよかったが、
3万円近い出費は想定外で、退職後の身には痛手だった。

留守にしていたあいだのケアを別にすれば、
釧路で過ごす毎日は代わり映えがしない。
きょうは朝8時半に起床、
ベッドの中で先日亡くなった谷口ジローさんの
「坊ちゃんの時代」シリーズ(原作・関川夏央)を読む。
9時にベッドを出て、人参、林檎、檸檬を搾って生ジュースを作る。
朝食のメニューは毎朝同じで、
このジュースと卵二つの目玉焼き、ヨーグルト。
紅茶かコーヒーのどちらかを飲む。
今朝はコーヒー、
釧路の「サンサン」という店の豆で、これは美味しい。
ヨドバシ・ドットコムに注文していた、
やはり関川+谷口コンビの「事件屋稼業」1巻と2巻、
西原理恵子の「ダーリンは71歳」が届く。
釧路には今週末までの滞在なので、とても全部は読めそうにない。
我が家から坂を下ったところにあるステーションにゴミを出す。
毎週月曜と木曜が燃えるゴミの日で、
毎日大量に出るジュースの搾りかすに加えて、
冬のあいだは薪ストーブの残灰があるのでゴミの量が多い。
急坂が凍っているので、
ゴミ袋を持っておっかなびっくり滑らないように下りていく。

食器を洗ってインターネットでニュースのチェックをしたりするうち、
気がつけば時間は正午をまわっている。
いつもなら昼食も自炊、
パスタ(ソースは自作)か広島風お好み焼き、
ときどきイクラ丼というのが定番だが、
きょうは外食にして「Loop」なる店でエゾシカ肉のカレーを食べた。
(週に一度くらいは気分転換で外食をしたくなる。)
その足でスーパーマーケットまで行って買物。
天気のいい日には、
夕陽の撮影を兼ねてもっと遅くなってから出ることが多い。
現在の日没は17時前で、年末に比べれば1時間ほど遅くなった。


これは昨日の夕陽。
晴れあがって、雲がほとんどない冬の日の夕焼けである。

帰宅して、かみさんがある週刊誌から依頼された、
鍼灸のツボに関する文章を添削する。
「添削」といっても、
かみさんの日本語はいい加減だから、ほとんど一から書き直すに近い。
この春からかみさんが通信制の鍼灸大学院で学ぶので、
ぼくはこうした「内助の功」を迫られることが多くなりそうだ。
テレビ屋として仕事をする余力があるのか、不安なきにしもあらず。
少しでもお金を稼いで、釧路でお墓を買おうと思っているのだが…。
夕方はDVDかハードディスクに録画しておいた映画を観る。
今日はハワード・ホークスの「リオ・ブラボー」(’59)。
昨日はやはりホークスの「赤ちゃん教育」(’38)を観た。
明日もホークスにして、「ハタリ!」(’62)でも観ようかな。

映画を観終わって夕食の準備にかかる。
これもほぼ毎晩、自炊の家飲み。
今夜はイカの酢〆と先日作っておいた砂肝の酢漬け、
紅鮭を焼いて、一人用の七輪で氷下魚の生干しを炙って食べる。
酒は山形の「麓井」を飲む。
飲み食いしながら
録画とDVDで柳家さん喬の落語を聴く(「笠碁」「時そば」)。
ぼくは三十年来のさん喬ファンで、
小三治の後に落語界の屋台骨を支えるのはさん喬だと思っているのだ。

また食器を洗い、風呂を沸かして入る。
すべての家事が片づくと、
酒を舐めながら午前1時か2時ごろまで本を読む。
開高健の「最後の晩餐」が読みさしだが、
今回は谷口ジローを(追悼の意味を込めて)優先するしかないかな。
こうして釧路で過ごす日々は、
代わり映えがしないようでいながら、
それなりに忙しく、気ぜわしく、あっというまに過ぎていくのである。




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